日本酒できるかな その10 ~もろみ作り~

酒母を作り出して数日もすれば、甘酸っぱいようななんとも言えない芳しい香りがぷうんと鼻をつくように。


それにしてもこんな環境で仕事ができるなんてうらやましすぎる職場じゃないの(笑)


な~んて思いながら、朝から仕事していると突然大音響で鳴り響き出すクラシックの音楽。



ん?これはまさか「日本酒にモーツァルトを聞かせると微生物の活動が促されて酒が美味しくなる」ってアレですか?でもホントなのかなあ。個人的には眉唾もんかなあ、と思ってるんですが。


裸「いや、違うんよ。わし真央ちゃん好きじゃけえ。今年は月の光じゃろおが。」



・・・・・。


そ、そういや昔っからロリコンでしたね。I野さん・・・・



まあ「お酒にクラシック」に効果があるかどうかはともかく、悪い方向にはいかんよね。
音楽聴きながら働ける職場ってのもいいもんだし。


とかなんとかいいながら毎日仕事してるとそのうち酒母が完成してきます。
最初はしっかりしたツブツブだった蒸し米も、日が経つにつれ徐々にどろどろのお粥状態に。
見た目はどろりとした甘酒のようなイメージです。


これを濾して少し飲ませてもらってみたところ、お酒とは程遠い味ですが、これはこれでうまい。
アルコール度数も少なく、甘酸っぱい。まるでお米で作ったリキュールのよう。

これ、女性向けに売ってみたら意外といい線いけるんじゃないかな。

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          ⇒出来あがった酒母。
           二酸化炭素の発生で泡だっており、中はドロドロ。






出来上がった酒母は仕込み用の大型タンクに移されます
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そしてそこに麹、蒸し米、水を追加し徐々に量とアルコール度数を増やしていくのです。


この追加するとき、一度に追加せず3日で3回にわけて少しずつ追加していくのがポイント。
一度に追加してしまうと酵母が頑張りすぎて疲れてしまうんですって。

いっぺんに量を増やすと酵母に負担がかかりすぎるため量を少しずつ増やして酵母の働きをコントロールしてやるのがこの「三段仕込み」の目的。

これは江戸時代くらいから伝わる方法らしいのですが、微生物の存在も知らないのに三段仕込みを編み出した先人の知恵には驚くばかりですね。





もろみを仕込んで日にちが経つと、もろみからぷくぷくと泡が立ってきてピチン、パチンと泡がはじける音がしてきます。

これ全て二酸化炭素。そのためタンク内は二酸化炭素が充満しており、落っこちたらまず窒息死は免れません。



そのタンクの上を安全帯もつけず、手すりもない通路をほほいのほいっと飛び歩くI野さんたち。
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さすがのなかやんもこればっかりはマネできませんでした。




でもこのタンクの上、めちゃめちゃいい香りがするんです。
吟醸香のもととなってるのは化学的にはエステル基。こいつは水に溶けにくく、泡がはじけるとともに揮発する可能性が非常に高い。だからタンクの上はこの吟醸香が常に漂ってるんですね。


この香りをいかに飛ばさずにお酒の中に残すか、ってのが杜氏の腕の見せ所だったりもするわけです。

ううむ。奥が深いぜ。




もろみが完成すれば、あとは絞るだけ。
絞ったらほとんどお酒は完成です。
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by umanichi | 2009-03-22 15:49 | 大人のできるかな  

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