日本酒できるかな ~終わりに~

10日間という短い間ながらも、濃密で充実した日々を送ることが出来た蔵での生活。


毎日新しいことの発見で、酒造りの方法をメモしていったノートは20ページにも及びました。


特に強く感じたことは、記事中で何度も書いたとおり徹底した衛生観念。
蔵の中を清潔に保つことからいい酒ってのは生まれてくるんだなあ、と今さらながら感じることに。


そしてプロセス量が見えない中でのプラントのコントロールがいかに難しいものなのか。

たとえば、鉄を作るプラントであれば出来上がった鉄骨の太さ、堅さなどをフィードバックしながらプラントの温度や圧力なんかをコントロールしていけばいいのでしょうが、酒作りの工程のほとんどはブラックボックスの中。


どのような麹を作って、もろみを何度にコントロールすればこういう味のお酒が出来る・・・ってのはまったく見極められないまま手探りの状態でお酒を造っていく。

もろみの成分分析は毎日行うものの、一番頼りになるセンサーは自分の鼻と舌が全て。


そんな環境の中で自分の理想とする酒に一歩でも近づくためには杜氏さんの熱い情熱と誇りがきっと欠かせないんでしょうね。




蔵に通っていた日は仕事が終わってからもI野さんといろんな話をしました。

どうしたらもっと良いお酒が作れるかという方法論から、販売ルートのことや仕入れの方法、広告論、経営論、蔵の運営、果ては人材の育成の方法まで。

一人の杜氏でありながら、同時に蔵を経営する専務という肩書きもあわせもつI野さん。

多くの課題にぶつかりながらも「もっといい酒を多くの人に楽しんでもらいたい」という情熱からその課題に真剣に取り組んでいってる姿には本当に頭がさがりました。

ここ板野酒造のみならず、美味しいお酒を作っている蔵ってのはすべからく聡明で実直で勤勉な人々の情熱で支えられているのでしょうね。



I野さんからはこの酒造りを通して多くの事を学んだ気がします。
在蔵期間中は本当にお世話になりました。この場を借りてお礼をいいたいと思います。本当にありがとうございました。

また、今年の酒ももっと美味しくなること期待しています。
それでは、またいつか。
[PR]

by umanichi | 2009-04-21 22:12 | 大人のできるかな  

<< 帰りの駄賃で・・・  まるみ@... 日本酒できるかな その13 ~... >>